陸上400mハードルの松下祐樹選手の競技遍歴は、かなり多彩です。
小学生の時はソフトボール選手で、チームは関東大会でベスト4に入る強豪でした。
中学時代はソフトボール・長距離走が得意 マラソンで優勝も
中学生になった松下選手はソフトボールに自信があったため、野球を始めるのもアリかな、と考えていましたが、最終的には陸上部に入ります。
松下選手は長距離走も得意で、町内や市内のマラソン大会でも優勝経験がありました。
そこに目をつけたのが、松下選手が通った中学校の加藤剛正コーチです。小学生の頃から、松下選手に声をかけていました。
ハードルを始めたのは中学2年からその様々な種目を経験
松下選手がハードルを始めたのは中学2年からです。
「陸上部のみんなが高くて跳べないって言ってるハードルを、自分は簡単に跳べた」ため、加藤コーチが「始めてみないか?」と勧めたのです。
かなり軽い感じの始め方ですが、全国中学校選手権にも出場します。
その後松下選手は・・・
高校時代
・走り高跳び
・ハードル
・八種競技(3年生でインターハイ制覇)
大学時代
・十種競技(3年生まで)
・400m障害(4年生から)
・・・と競技を変えます。
つまり、現在の競技を専門で始めたのは大学4年生からなのです。
しかし、それからわずか2年で世界選手権の準決勝進出を果たします。
結果を残すための練習とは?「動きを無駄にしない」「頭を使う」
好結果を残すための練習について、松下選手はどのように考えているのでしょうか?
とにかく、練習のときのひとつひとつの動きを無駄にしないことです。ただ動いているだけではなくて、実際に試合に必要な動きに結びつけるというか・・・。
どんな選手でもやっていることでしょうが、本当に頭を使ってやることが大切です。
今年(管理人注・2015年)に入って自分のカラダには今、何が必要で、何が弱くて、何が強くてということがしっかりと把握できるようになった。それが世界選手権に繋がったんだと思います。
ですから、自分のカラダを理解することは練習をするうえでは重要ですね。
世界選手権に出場したことで、松下選手は自身の走りの課題も認識します。
まずは、
前半ハードル5台目までのトップスピードの遅さ
です。
ラストの直線の速さには定評があるため、さらに記録を伸ばすためには前半がカギになります。
自身と外国人選手でフィジカル面の差を感じるパーツは?
外国人選手とのフィジカル面での差も実感しています。
尻の筋肉(大臀筋)がまだまだ弱くて、パワー不足なんです。カラダも細いし。
今回、世界のトップ選手を間近に見て思ったのは、本当に尻が大きくて、それをしっかり使って走っているということ。
だから、走っているときは、なるべく尻を使ってというか、意識するようにしています。まず、走る前に尻に力を入れて走りだすとか。
筋力トレーニングではバーベルを担いでのランジウォークが有効ですね。
さらに、練習が終わったら、補強としてフロントブリッジやサイドブリッジで体幹を鍛えるようにしています。
ハードル走はじめ陸上競技のアスリートは参考にしてはいかがでしょうか。
このコンテンツは雑誌ターザン2015年11/12号(Amazon)114~117ページを参考にしました。