バドミントンの竹俣明コーチが、自身の著書「いちばんうまくなる!バドミントンの新しい教科書」で、スマッシュのコツを解説されています。

一部を抜粋して紹介します。
 

 
「いちばんうまくなる!バドミントンの新しい教科書」108~111ページを参考にしています。


竹俣明コーチ スマッシュの解説と注意点

バドミントンの竹俣明コーチはフルパワー(ハードヒット)のスマッシュについて、このように解説されています。

シングルスは相手の体勢を崩すスマッシュと、相手を崩してからスマッシュでエースを狙う2種類があります。
 
前者は攻撃型の選手、後者は守備型の選手に多いスマッシュの使い方ですが、いずれの場合もスピードとコントロールに注意しなければなりません。
 
スマッシュはエースの率が高い反面、ミスの率も高いストロークです。ただ力まかせに打つのではなく、右足の鋭い蹴り、腰の回転、上体の入れ替え、前腕の鋭い振り下ろし、などを意識すればよりスピードアップします。
 
フルパワーのスマッシュは、打球後の身体のバランスが崩れやすく次動作が遅くなりがちです。
 
相手を崩すスマッシュかエースを狙うスマッシュかを瞬時に判断し、打ち分けるようにしましょう。
 

シングルスのスマッシュは積極的に狙っていきましょう。

シングルスのスマッシュは後ろへ大きく跳びつき、相手がレシーブの体勢をとる前の早いタイミングで打てば、スマッシュのエース率が格段に高くなります。
 
苦しい体勢から無理をしないでラリーをつなぐのも確かに一つの戦法ですが、相手にプレッシャーをかける意味でも、苦しい体勢から積極的にスマッシュを打つようにしましょう。

スマッシュはスピードだけでなくコースも重要です。

初・中級レベルのスマッシュのコースは、オープンスペースサイドラインを狙うケースが圧倒的に多くなりますが、上級レベルになると、これにボディアタックを加えた3つのコースを狙い、相手のコースの予測を狂わせます。
 
スピードはもちろん大切ですが、有効なスマッシュを打つポイントは、コントロールと相手にコースを読まれないことです。
 
最近のシングルスの傾向は速いラリー展開が主流ですが、男子はもちろん女子も積極的にジャンプし、高い打点からスマッシュでエースをとりにいく、プレースタイルを身につけるようにしましょう。
 

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スマッシュのコツ10項目 竹俣明コーチ

竹俣コーチはスマッシュのコツを17項目挙げています。
 
ここではそのうち10項目を紹介します。

  1. 腕のパワーだけではスマッシュが速くなりません。右足(軸足)の拇指球の鋭い蹴り、前腕(ひじより先)の鋭い振り下ろし(伸展力)、インパクト時の強いグリップの握り込み、ラケット面を返す内転運動、などをスイングに取り入れましょう。
  2. 左肩を中心とする軸回転でスマッシュを打ち、左肩の開きをインパクト直前まで抑えるようにします。速い体の入れ替えは、右足(軸足)に重心(体重)をかけることがポイントになります。
  3. 女子のスマッシュは、あまり角度を意識せずスピードとコースで勝負しましょう。ネットへ引っかけるミスには特に注意が必要で、まず相手コートに入れることを最優先しなければなりません。
  4. 男子は両足ジャンプスマッシュが主流ですが、女子もこの打ち方をマスターし、ラリーの状況に応じてときどき使えるようにしましょう。
  5. 空中で体を入れ替えて打つスマッシュは、速い両肩の入れ替えがスピードアップにつながります。
  6. フルパワースマッシュ、カットスマッシュ、ハーフスマッシュなどをラリーの状況に応じて使い分けるようにしましょう。
  7. サイドアウトは、コースを狙いすぎることが原因です。調子がよいときは積極的にコースを狙ってもよいのですが、調子が悪いときはアバウトなコースを狙うようにしましょう。
  8. 角度のある球足の短いスマッシュと、角度のない球足の長いスマッシュをラリーの状況に応じて使い分けましょう。長短の角度を打ち分けるスマッシュは、シングルスのストレートへのスマッシュやダブルスで効果があります。
  9. シングルスはパワースマッシュより、カットスマッシュやハーフスマッシュのほうが効果を発揮するケースが多くなります。相手にスマッシュのコースを読まれないために、このカットスマッシュやハーフスマッシュを多用する組み立てを考えましょう。決めに行くスマッシュ、相手を崩すためのスマッシュ、を意識しながら使い分けてください。
  10. カットスマッシュは、フォアカットだけでなくリバースカットも多用しましょう。特にフォア奥からストレートへのリバースカットのスマッシュは効果があります。

スマッシュのその他のポイントや具体的な練習法については、ぜひ本書を参考にしてみて下さい。


 
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