2016年10月の全日本スピードスケート距離別選手権で、1500mと3000mの二種目で押切美沙紀選手は、レース前の緊張を独特の呼吸で和らげます。
 
雑誌Tarzan(ターザン) 2016年 12月8日号[呼吸と姿勢]に、押切選手の呼吸法についての記事がありました。
 
具体的なやり方や効果、呼吸に対する押切選手の考え方もわかるので抜粋して紹介します。

まずは、レース前に緊張を感じた際の対処法から。

焦ったり緊張してしまうと、カラダが縮こまって呼吸が浅くなってしまうんですね。
 
気持ちが前に向かうと心拍数も上がってきます。
 
適度に緊張しているぶんにはいいんですが、硬くなりすぎないようにリンクの上で思い切り伸びをしたり、そのまま左右にカラダを倒したりしながら深呼吸をしています。

押切選手が最も呼吸を意識するのは、自転車を使ったインターバルトレーニング中です。
 
目標のハートレートゾーンを1分間キープし、1分間のインターバルを取ります。
 
これを6~7本、3~4セット行います。

インターバル中にできるだけ呼吸を落ち着かせて、心拍も可能な限り下げて次に備えるんですが、そのためには深い呼吸をする必要があります。
 
口で大きく吐くことを意識して、呼吸が浅くならないように気をつけています。

インターバルトレーニング以外でも、心拍数が上がっている時は呼吸で調整します。

ペース自体が速くなくても、気持ちが前に出すぎて心拍数が高くなることがあります。
 
コーチから呼吸が浅くなってるよ、と指摘されることもありますね。
 
そんなときは呼吸のリズムを意識的に整えて、落ち着かせるようにしています。

スケート以外のアスリートにも参考になるのではないでしょうか。
 
「Tarzan」には、呼吸によるコンディショニングが特集されており、スポーツ以外の場面でも参考になります。
 
呼吸の重要性が理解できるので、興味のある方はチェックしてみて下さい。