卓球・平野美宇選手のお母さん、真理子さんが著書「美宇は、みう」で、東京富士大学卓球部の練習風景を紹介されていました。


 
同書の47~49ページから、一部を抜粋しています。
 
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美宇は、みう。夢を育て自立を促す子育て日記
※卓球に関してはもちろん、子育て本としても参考になります!

”衝撃”の休憩時間 東京富士大学卓球部の練習

美宇選手は小学一年生から三ヶ月に一回ほどのペースで東京富士大学卓球部の練習に参加していました。
 
その練習風景、中でも休憩時間にお二人は驚きます。

美宇と私は、自由でのびのびとした雰囲気の平野卓研とはまったくスタイルの異なる練習環境に出会い、衝撃を受けることとなりました。
 
(中略)
 
美宇が小一で初めて練習に参加させていただいた時、私がまず驚いたのが休憩時間です。
 
誰一人として口を利かないのです。
 
練習中に私語を慎むのは当たり前ですが、休憩時間にまったく声がしないのは不思議に感じました。
 
さらに、選手と選手が五メートルくらい間隔を空けて静かに座っているのです。
 

不思議といえば不思議な光景ですが、「休憩時間を何のための時間にするか」の方針によっては理にかなっています。

でも、その理由を聞いて納得しました。
 
「休憩時間はおしゃべりの時間ではなく、今、行った練習を反省し、次に行う練習課題を考えるための時間です。そのためには一人で静かに考えることが必要だからこうしている。ただそれだけです。」

美宇選手でも”甘やかし”は無し!厳しさが強い選手を育てる

休憩時間でもこうなのですから、当然ながら練習中は緊張感に満ちています。

練習中はといいますと、キュンキュン、パンパンという打球音と、シューズで床を踏みしめるキュッキュッという音、そして時々監督の厳しい叱咤激励と指導の声が体育館中に響きます。
 
声の主は、2004年アテネ五輪日本女子代表監督として日本の三選手をベスト16に導いた、卓球界のカリスマ指導者西村卓二さんです。
 
福原愛選手の幼い頃を知っている西村監督は、「君のような子が、将来日本の卓球界を背負っていってほしい」と言って、幼い美宇のことも決して甘やかしはしませんでした。
 
私はそこがいいなと思いました。
 

こうした厳しい環境をどう感じるかは、選手としてどの程度成功できるかに直結しているようです。

将来、オリンピックで金メダルを目指すには、甘えのない厳しい練習を知っておくべきでしょう。
 
そして、それを楽しいと思えるかどうか。つらくて嫌だと感じるのなら、卓球で生きていく人生は美宇には向かないということです。
 
それを知るためにも、東京富士大学は最高の練習環境だと思いました。
 
美宇は、東京富士大学の学生さんたちにとてもかわいがっていただいたおかげもあり、練習を嫌がることはまったくありませんでした。
 
西村監督の鬼のような多球練習も楽しんでいるように感じました。
 

近年スポーツ界では”楽しむ”というコメントが多く聞かれます。
 
確かにそういう面も必要かもしれませんが、目標が高くなるほど楽しむ時間だけではその目標に到達することはできません。
 
東京富士大学卓球部の練習の様子がそれがよくわかるのではないでしょうか。


 
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