前ページ「萩野公介選手がレース後すぐプールから上がる理由 乳酸を落とす」に続き、週刊文春から萩野公介選手と阿川佐和子さんの対談記事を紹介します。

このページでは、萩野選手が平井伯昌コーチから受けた、個人メドレーの平泳ぎでのアドバイスについて以下に紹介します。
 
単体とメドレートでは平泳ぎの腕の使い方に工夫が必要なようです。

単体とメドレーの平泳ぎ 腕の使い方の違い 平井伯昌コーチのアドバイス

萩野 いや、平泳ぎは全然泳げないんですけど。
 
阿川 メドレーで泳いでらっしゃるじゃないですか。
 
萩野 いや、単体ではまったく勝負出来るレベルじゃないので・・・。ちょっと勘弁です。平泳ぎの場合は、体の作りの問題があるので。
 

 
阿川 体の作りで決まるんですか。
 
萩野 はい、その部分が大きいと思います。平泳ぎの選手は、大体他の種目が泳げないので。・・・泳げないというか、他の種目のトップクラスの選手とは競えないんです。
 
阿川 へぇ~。それは何で?・・・って素人に説明するのは難しいね(笑)。
 
萩野 あの、平泳ぎって脚をこうやって(両腕を開いてから閉じて)横に開いて蹴るじゃないですか。でも、他の泳ぎ方は脚を縦に蹴るんです。まったく違うんですよ。
 
阿川 そうか、平泳ぎだけちょっと特殊なんだ。
 
萩野 ええ。平泳ぎの選手は、その脚の使い方で水にうまく力を伝えられる体の作りをしているんですね。他の種目の選手は、それがうまく出来ないんです。なので平泳ぎ単体と、個人メドレー中の平泳ぎは、まったく別の泳ぎ方をしているんですよ。
 
阿川 同じ平泳ぎだけど、違うんですか。
 
萩野 ええ。個人メドレーの場合、平泳ぎだとどうしても脚で進める距離には限度があるので、腕で進もうとすることになるんです。それと、その後の自由形のためにエネルギーを残しつつ泳ぐものなんですけど、平泳ぎだけの選手は、全部力を出し切れるんですね。

阿川 メドレーだと、平泳ぎに全力を注ぎすぎると、あとが・・・。
 
萩野 そうです。ロンドン五輪の時に、平井(伯昌)コーチに、平泳ぎの時の腕の使い方についてアドバイスをいただいたので、決勝の時はそれをずっと思い浮かべながら泳ぎましたね。
 
阿川 あ、銅メダルを獲った時に。どんなアドバイスだったんですか?
 
萩野 「腕で進もうとするせいで肘を引きすぎていて、それだと自由形の時に力が残らない。体まで腕を引きつけないようにして、前のほうだけで掻くようにすると抵抗が少なくなるし、力が残せる」と。
 
阿川 へえー。
 
萩野 だから、泳いでるときは「引きすぎないように、引きすぎないように」って、そればっかり考えてました。それがドンピシャ、当たったんですよ。
 
阿川 そんなにてきめんに効果が上がるものなんですね。


 
水泳の個人メドレー競技に出場する機会のある選手には、大変参考になるアドバイスではないでしょうか。
 
このコンテンツは、雑誌週刊文春 2014年 12/4号(Amazon)139~140ページを参考にしました。

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