競泳日本代表の萩野公介選手は、記録を出したレース後もすぐにプールから上がることが多いようです。
 
この件について、雑誌「週刊文春」に記事がありました。連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」で、萩野選手が阿川さんと対談していて、この理由が語られていたのです。


 
以下に記事を抜粋して紹介します。
 
(このコンテンツは、雑誌週刊文春2014年12/4号(Amazon)139ページを参考にしました)

プールから早く上がる理由 次の種目に備えるため

阿川 レースが終わると、かなりいい順位でも、他の選手より早くプールから上がる傾向があるような気がしたんですけれど・・・
 
萩野 あれは、次の種目が控えてるからですね。自分は種目が多いので、一日のレース数も多くなるんです。結果に酔いしれてると次の種目に影響してしまうので、「もう行かなくちゃ」と。
 
阿川 じゃあ「やった!」ってしばらく勝者の気分に浸ったりってことはなさらない?
 
萩野 もう次のことを考えてますね。ヤバい、あと何分後には次のレースだ、って。すぐにサププールのほうに行って、クールダウンして、乳酸を落として、次のレースの準備をするんです。
 

 
阿川 忙しいんだ。じゃあ、「今日は金を獲ったなぁ」とか思うのは、夜になってから・・・。
 
萩野 いや、夜もないですね。
 
阿川 全然?
 
萩野 大体次の日もレースが詰まっているので(笑)。今度は次の日のことを考えます。


 
萩野選手がすぐにプールから上がるのは、次のレースに備えるためだったのです。
 
それほど時間はとれないはずですが、そのわずかな時間のクールダウンが、萩野選手の好記録の一因であると言えるのではないでしょうか。
 
次のページでは、萩野選手が意識している、メドレーにおける平泳ぎのコツについて紹介します。