筋肉の主な働きといえば
・体を動かす
・内臓などの臓器を動かす
ですが、これら以外にも筋肉は多くの機能があります。
このコンテンツでは、筋肉が持つ様々な働きをまとめます。
体に熱を発生させる
ダイエットに関心があるなら、「基礎代謝量を上げるために筋肉をつけて、痩せやすい体にしましょう!」という話を聞いたことはないでしょうか?
筋肉は熱を発生させる器官でもあります。
熱を発生させるために筋肉はカロリーを消費するので(筋肉でしかカロリーは消費しないとも言えるのですが)筋肉を増やすと痩せやすい体になるわけです。
筋肉を増やすと冷え症が改善するのも、筋肉が熱を発生させるからです。
糖分を消費する
運動などで筋肉を動かすと血液中の糖分が消費されます。糖分は筋肉が稼働するエネルギー源のひとつです。
アスリートが競技前にカーボローディングを行うのは、言わば体内に筋肉の燃料を貯め込んでいるのです。
競技中に糖分が不足すると筋肉が動かなくなり、いわゆる「ガス欠(=バテる)」状態になることがあります。
これは血液中の糖分を消費することも意味しており、筋肉が多いと血糖値が下がりやすくなります。
糖尿病を予防するため、ある程度筋肉をつけるよう推奨されるのは、筋肉があると血糖値の過度な上昇が抑えられやすいからです。
血液・リンパ液を動かす
筋肉は伸び縮みすることで静脈に圧力をかける働きもあります。
ポンプのように静脈を”押す”わけで、血液だけでなくリンパ液の循環を助けてくれます。
「脚のむくみを解消するにはふくらはぎの筋トレが有効」とはよく知られるようになりました。
これはふくらはぎに筋肉をつけることで血液・リンパ液の体内循環を助ける目的があります。
血圧を上げる
筋肉をつけると、血圧は上がりがちになります。
筋肉組織ができると、そこには当然血管も生成されています。
新しくできたその血管内にも血液を供給しなくてはならないので、血液を送り出す力が以前より余計に必要になります。
結果的に血圧が上がるわけです。
一般的に血圧が上がるのはあまり歓迎されませんが、過度の低血圧で悩んでいる人にはむしろ好ましい作用と言えます。
低血圧の人が筋トレを勧められるのは、筋肉をつけることにより血圧を上げて、適正値に近づける狙いがあるのです。
水分を溜める
体内で最も多く水分を溜めているのは、実は筋肉です。
筋肉量が多い人ほど体内の水分量も増えるのです。
そのため筋肉が少ない人は暑い季節に脱水症状を起こしやすくなります。
また夏に高齢者の熱中症が多いのは、加齢で筋肉量が減り、体内の水分量が少なくなっていることが一因です。