前ページ・パターン1からの続きです。
 
このページではサーブからのパターンを紹介します。

パターン2 ワイドにスライスサービスを打つ→オープンコートに打つ

デュースサイドからワイドに打つ場合、フラットサービスよりもスライスサービスのほうがバウンド後にコートから離れるので効果的です。
 
トップ選手だと、狙いはサービスラインから1mほど離れた(サーブを打つ側から見たら手前)サイドライン付近にサーブを決めます。
 

 
相手が甘いリターンを返してきたら、バックでオープンコートに打ちます。ここで、相手が戻る前に打ちたいので、ベースラインからあまり下がらずに早いタイミングで打ちましょう。
 
厳しいコースに打てれば理想的ですが、多少甘くなっても前ページのパターン1につなげて攻撃を継続できます。
 
このポイントパターンを成功させるカギは以下の四つです。
 
■2本目のショットで決められなくとも、次で決められればOK
■センターにエースを取れるサービスを磨くと、このパターンが成功しやすくなる
■サービスでは手首をリラックスさせてボールとラケットの接触時間を長くする
■2本目のバックではあまり下がらずフラットで打ち、腰を解放してクロスへコントロールする

 
以下に辻野氏の解説を紹介します。
 

センターへのサービス力がアップすると、ワイドも決まりやすくなる

センターでエースを取れるようになると、相手はセンターをケアせざるを得なくなります。
 
するとワイドサービスが決まりやすくなり、さらにはこの得点パターンも成立しやすくなります。
 
ちなみにフラットサービスをワイドに打ち込むには身長が必要になりますが、スライスサービスの威力は身長に左右されないため、錦織選手にも効果的なサービスなのです。

サービスではリストを柔軟にして回転をかける

スライス回転をかけるには、ボールの真後ろではなく斜め横をとらえます。
 
リストを柔らかく使えるとボールとラケットの接触時間が長くなり、回転がより多くなります。
 

サービスのフィニッシュではバランス(身体の軸)をキープできている

スライスでワイドに打とうとすると、身体が左に倒れがちになりますが、これではスイングスピードが上がりません。
 
フィニッシュでもバランスを崩さず、軸を保ったスイングでボールを左側に飛ばしましょう。

2本目のバックをあまり下がらず打つ

相手がカバーに戻る前に早いタイミングで打つため、高い打点で捉えます。打球後はラケットを押し出してフラット系のボールを打ちましょう。スピンよりも時間の短縮になるからです。
 
フォロースルーでは腰を解放して、大きく振り切ります。これにより、クロスへのコントロールが利くようになります。
 

 
スマッシュ 2015年 02月号(Amazon)には、この一連の動きが写真付きで解説されています。
 
より理解を深めるため、参考にしてみて下さい。