バドミントンのノック練習は一般的に行われていますが、その目的や意識は明確でしょうか?
日本代表を指導する中西洋介コーチが、自身の著書「アカデミックバドミントン」で、ノック練習の意味や持つべき意識を解説されています。
また中西コーチが考える、ノックの時間(秒数)設定や本数についても言及されています。
「アカデミックバドミントン」108ページを参考にしています。
ノック練習の意味や本数・時間設定
ノックの目的
選手の苦手を克服させる
ノックは、「これをマスターしたい」というピンポイントな課題を、数をこなすことでクリアする練習方法です。
ノッカーは「これが苦手なんじゃないか」と選手の課題を見抜き、克服するためのノックを出すことが求められます。
そして、ノック練習の大事な目的の一つが、フィジカルを鍛えること。体に負担を与えるために、実際の試合では正解といえない動きを取り入れたメニューもあります。
たとえば111ページの「X字ノック」は、クロススマッシュをストレートのネット前に返されます。
苦しい状況のなかで、「フィジカルを鍛えているんだな」という目的をわかっていれば、意味のある練習になるのです。
ノックの本数や時間
ノックは”時間”で考える
ノックの単位を、私はだいたい「秒」で設定します。
一回30秒を選手二人で回して30セット。あるいは、20秒を二人で回して40~60セット、という具合です。
この秒数には意味があります。
男子シングルスのラリーを計測したところ、一回10~20秒。21点×2ゲームで42点として、相手の点数も含めて全部で50~60点。20秒×60セットが一番試合に近い形であり、さらに強度を上げるため、ブラス10秒して30秒というわけです。
ただし、同じメニューを延々と60セット続けるのではなく、高さやコースを変えて、10セットずつ積み重ねることもあります。選手の様子を見ながらやる気をキープさせるのも、ノッカーの役割です。
中西コーチの「アカデミックバドミントン」やDVD(下参照)には、ノックの練習メニューも解説されています。参考にしてみて下さい。
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