富士ゼロックス剣道部は、およそ半世紀の歴史を持つ強豪です。
・全日本実業団大会優勝2回 入賞9回
・関東実業団大会優勝6回 入賞9回
(2015年時点)
など、輝かしい実績を残している同部は、長時間の稽古をしているイメージがあります。
しかし実際は、何と
毎週土曜日の2時間のみ。
つまり週一回の2時間だけなのです。
あとは、各自の自主稽古に任されています。
強豪チームにしては、あまりにも短い稽古時間という印象があります。
この短時間で、どのような稽古を行っているのでしょうか?
雑誌「剣道時代」2015年5月号に、同部の練習内容の特集がありました。一部を抜粋して紹介します。
全ては一本を取るための稽古 2時間でも疲労困憊
同部練習は二時間きっかりで、延長はありません。
素振り、切り返しから始まり、基本打ち、連続の打ち込み、かかり稽古、一本勝負、地稽古という流れです。
上原祐二主将の解説です。
すべてが一本を取ることに直結した稽古をめざしています。
「基本稽古で一本になる打突を学ぶ→地稽古ではそのかたちが崩れないまま攻めて一本が打てるようにする→試合で試す→試合の内容についてレビューをする→地稽古で復習する」
というサイクルをつくるようにしています。
有効打突の条件である
「充実した気勢、適正な姿勢をもって竹刀の打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする」
を理解し、悪癖は正し、一本にできない理由を考えます。
各自が高い意識を持って稽古に取り組むため、2時間といえど部員はみな疲労困憊します。
再び上原主将の解説です。
体力面や、技術面の工夫、色々なことを考えて、いまの稽古内容にいきつきました。
これ以上時間をかけたとしても、集中力が欠けて、ただこなすだけになりかねないのではないか・・・、と思います。
いうなれば、「大人のための、短期集中稽古法」なのです。
このコンテンツは「剣道時代」2015年05月号(Amazon)99~100ページを参考にしました。
同誌には、富士ゼロックス剣道部の稽古内容を収録したDVDが付属しています。
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