卓球の水谷隼選手が自身の著書「打ち返す力」で、青森山田学園時代の「陰の練習」について語られています。

いわば”コソ練”なわけですが、これで大きな成果を挙げることが水谷選手の美学でした。
 
同書の36~41ページから、一部を抜粋して紹介します。

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「打ち返す力」には、卓球だけでなく一般の仕事や人生についての水谷選手の考えも綴られています。
 
とても興味深い内容ですよ!

深夜から始まる自主練 陰の努力で大きな成果を

他の選手が休み始める夜、水谷選手は秘密の自主練を始めていました。

青森山田学園時代は、ほかの選手が寮で休んでいるときに自分だけ練習場へ出かけた。
 
夕食を食べ終わり、みんなが部屋でテレビを見たりゲームをやったりのんびりしている頃、自分だけが自主練を開始する。
 
深夜1時や2時から練習を始めたこともある。私が深夜に特訓していることを知っていたのは、練習相手になってくれるルームメイトや、仲が良かった後輩くらいだ。
 

水谷選手の深夜練習を知る人が少なかったためか、「水谷は練習しない」という評価もありました。

人目につかないように居残り練習し、自分なりに陰で努力しているつもりだったのに、まわりからは「なんで水谷はろくに練習しないのにこんなに強いんだ」と見られていた。
 
「あいつはカッコいい」と思われたいから、誰も見ていない深夜に猛然と集中して練習していたところもある。
 
「水谷隼は練習しないのに強い」とは、よく言うものだ。
 
そう言われるたび、腹の中でいつも思っていた。「オレはお前が知らないところでメチャクチャ練習してるんだ。マネできるものならマネしてみろ」と。
 
誰も見ていなくても、陰の戦いに徹して実力を磨く。誰もマネできないほど苦しい努力を重ね、大きな成果をこの手でつかむ。それが私の卓球美学なのだ。
 

「水谷は練習しない」という話もあったようですが、それはあくまで「知らない」人が言うこと。
 
五輪で金メダルをとる実績を残せたのも、陰での猛練習があったから、というのが事実のようです。





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