卓球の水谷隼選手が自身の著書「打ち返す力」で、後輩・張本智和選手の弱点を分析されています。
張本選手は大きな大会で守備的になる性格のようです。
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打ち返す力 最強のメンタルを手に入れろ
※サンプルを読む・Kindle版あります
同書の112~117ページから、一部を抜粋して紹介します。(この本は面白いですよ!)
張本智和選手の弱点「大きな大会で守備的に」水谷隼選手の分析
水谷選手は「最強の後輩・張本智和の弱点」として、このように解説しています。
2018年1月の全日本選手権で私に勝って以降、張本選手は大きな大会で3年間ほとんど勝ち切れていない。
大きな大会になると弱気でナーバスになり、守りに入ってしまうのだ。普段は強気なプレーなのに、大きな大会だと守備的なプレーが多くなる。
攻める試合で跳ね返されて負けるのではなく、防戦一方で相手に攻め切られてしまう。この負のスパイラルから抜け出すことが、これからの彼の課題だ。
守りに入っては、世界の上位レベルでは勝ち抜けません。
厳しい言い方になるが、防戦一方の張本選手はまったく冴えない。
リスクを冒して自分から攻めず、守りに入って相手のミスを待つ。弱い選手が相手なら、こういう戦術でも点数が取れる。
だが、世界トップクラスの選手は、待っていてもミスなんてしてくれない。それどころか、ゲームごとにどんどん調子を上げてくる。
世界レベルの選手と対戦するときは、リスクを背負って攻撃的に戦わなければとても勝てないのだ。
張本選手は東京オリンピックの男子団体で銅メダルを獲得しています。
東京オリンピックでは、張本選手を手ぶらで帰したくなかった。男子団体の3位決定戦ではまったく油断することなく必死で戦い、日本チームは銅メダルを獲得した。
張本選手は一つ階段を上がったわけだ。銅メダルや銀メダルに比べて、金メダルが置かれている階段の位置はとんでもなく高い。
張本選手なら、必ずその高みに到達できる。
オリンピックの借りは、オリンピックでしか返せない。弱点を克服し、2024年のパリオリンピックでメダルを取ってほしい。張本選手には心から期待している。
水谷選手の指摘する弱点は、当然張本選手も認識しています。
張本選手の”伸びしろ”でもあるわけです。
今後も成長を続ければ、水谷選手の期待に応えられる成績を残せるのではないでしょうか。