林邦夫中京大学教授(範士八段)は、48歳の時、東京大学の福永哲夫教授のもとでトレーニングを行っています。
八段受審を控えての体力・筋力強化が目的です。
林教授が当時行ったトレーニング内容を以下に紹介します。
林邦夫範士八段のトレーニング 屋外のメニュー
まずは屋外でのメニューから。
・10~20mダッシュの後、20mジョギング この繰り返しで400mトラックを1~2周
・ジョギング20m→股上げ10~15m→ジョギング20m→ハムストリングス(前傾姿勢で踵をお尻に付けるように走る)10~15mの繰り返しで400mトラックを1~2周
・鉄棒にぶら下がり、肩関節と背筋をのばすストレッチ 懸垂
・ハードルに足を上げて下肢のストレッチ
・腕立て伏せ 腹筋・背筋
・ジョギング、全力疾走をまじえつつ、400mトラックを一周
以上、約45分でグラウンドでのトレーニングは終了です。
身体を動かし続けることで持久力のトレーニングにもなります。体調によって、以上の動作回数は調整します。
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林邦夫範士八段のトレーニング 室内で器具を使ったメニュー
屋外トレーニングが終わったら、室内で器具を使ったトレーニングに移ります。
・スクワットで下肢の筋力トレーニング 初めて行う場合、負荷は10kgで10回を5セット 負荷に慣れてきたら15kg、20kgと増やしていく
・器具を使って腹筋、背筋のトレーニング
・その他、必要に応じて各種トレーニング
トレーニングを続ける過程での身体の変化を、林教授は次のように記しています。
以上のように基本的なトレーニングを行った結果、はじめのころは筋肉痛になり、痛みを感じましたが、毎日続けていたことで痛みがなくなりました。
また、1ヶ月間トレーニングを続けると筋肉に艶が出てきました。さらに3ヶ月間続けると身体に張りが出てきて、身体全体が軽く感じるようになりました。
ちなみにお相撲さんは調子の良い時は「肌に艶がある」と言われます。
私は48歳でしたが、トレーニングを続ければ、筋肉は再生することを、自分自身の身体で知りました。
このメニューをひとつの参考にして、年齢や目的に応じて内容を変え、トレーニングしてみてはいかがでしょうか。
このコンテンツは「剣道時代」2015年01月号(Amazon)78~79ページを参考にしました。