「サッカースターになる!」から、原口元気選手のカットインやDFとの駆け引き、ゴールへ向かう際に意識していることなどを紹介します。

同書の56~59ページを参考にしています。
 
相手のレベルや間合いの変化によって、自身のプレースタイルも変えてきたことがわかります。
 

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左サイドとカットインの意識

原口選手は日本代表でもサイドのアタッカーとして活躍しています。
 
本人は左サイドがプレーしやすいと感じているようです。

基本的には右足でボールを運ぶので、縦にも行けるし、カットインもできるので、左サイドがいいですね。
 
いろんなフェイントを使いやすいし、ディフェンダー(DF)との駆け引きも楽しいです。
 

原口選手といえばカットインからの得点ですが、これにも工夫を加えます。

やっぱりシュートを打てるのはカットインなので、できればカットインをしたいんですけど、そればかりだと読まれてしまうので、縦もみせておかないといけないと思います。

中への動きと縦の動きの両方を見せておけば、相手に自分の動きを読まれません。
 
二つの動きを状況に応じて使い分ければ、主導権を取って常に優位に立てるのです。

DFとの駆け引き 確認するのは裏のスペース

原口選手の場合、まずは相手の出方を伺うことから駆け引きが始まります。

まず立ち上がりにDFがどう対応するか探っています。中を警戒しているかなと思ったら、一回縦にボールを運んで様子を見ます。
 
それからもう一回縦にボールを出しておいてから、次は中に行くなど、どう仕掛けていくかを考えています。

そしてボールを受ける前から、相手を振り切った後のイメージを作ります。

DFの裏のスペースを確保しておくように、あらかじめポジションを修正しておきます。そのスペースの大きさを見て、ドリブルしたときの進路を決めています。
 
センターバックとサイドバックの距離が近かったら、中に行くのは難しいので縦に行くし、センターバックとサイドバックの距離が遠かったら、自分が抜きやすい方向に行くようにしています。
 
それを踏まえた上で、ボールを受けてからは、対面するDFに集中しています。
 

相手との間合いやプレーのレベルは変化します。
 
原口選手もそれに応じて自身の動きを変えていきます。

小学生から中学生になった時期は、ボールが相手の足に当たることが多かったので、どのタイミングで仕掛けるのがベストなのかを練習の中で修正していきました。
 
ジュニアユース、ユース、プロとカテゴリーが上がっていく中で、相手の足が出る距離が変わってくるので、それに合わせるようにしてきました。
 
フェイントも変わっていますね。小学生のときはダブルタッチばかりでしたが、プロになると、DFはあまり突っ込んでこないので、やる機会は減りました。最近ではスピードの変化が多いです。緩急をつけて最後はスピードで突破するパターンです。
 
それからカットインが読まれたときには、相手が寄せてきた瞬間に、グッと右足のインサイドで縦に切り返すパターンも多いですね。