バドミントン日本代表を指導する中西洋介コーチが、自身の著書「中西洋介のアカデミック・バドミントン」でプッシュについて説明されています。

中西コーチによるとプッシュは二つの効果を持つ打球で、そのいずれにも共通する「良い球を打つポイント」があります。
 
「プッシュが苦手な人の特徴」についても解説されています。
 
同書の34ページから一部を抜粋しています。

プッシュの二つの効果と打ち方のコツ

中西コーチは、プッシュには二つの役割があるとされています。

決め球でもあり、崩し球でもある
どの種目でも決め球として多く使われるプッシュ。また、相手を崩して次で決める「崩し球」の要素もあります。
 
いずれにしても、ラリーのなかでミスをしやすい、非常に繊細なショットです。
 
決め球と崩し球の違いは打点。より高い位置であれば決め球、ネットの白帯からあまり浮いていなければ崩し球。その分岐点は練習のなかで決めておきましょう。
 
共通するのは体の前、より正面に近い位置でとらえることです。

プッシュを上手く打つためのコツです。

プッシュがうまい選手は 体の前でとらえられる!
プッシュがうまい人は、シャトルをとらえる位置が体の前。目線を正面として頭の前、視界の範囲内に打点があります。
 
ダブルスでは上体が自然体か、やや前傾の姿勢で構える。速い展開でも、打点は常に自分の頭の前。頭の上はシャトルが見えていないのでNGです。
 
上のレベルでは、相手の返球の軌道を見て「ここにくる」と判断。常に正面でとらえるのは難しいですが、「自分の範囲」でつかまえることが必須です。

逆に上手く打てない選手は、このようなとらえ方をしています。

プッシュが苦手な選手は 打点が下や後ろにある
プッシュが苦手な人の多くは、打点が下や後ろ。立ち位置が下がったり、上体がのけぞったりすると、角度をつけるのが難しくなるので、ネットすれすれのシャトルも、前でとらえたほうが安定します。
 
よく「ラケットを上げて」といいますが、ラケット面は頭の上ではなく頭の前に。ネットすれすれのシャトルを打つには、160~170センチあたりにラケット面があれば十分です。
 
頭上高くだと、バック側を速い球で抜かれる場面が増えてしまいます。

プッシュの具体的な打ち方については、「アカデミックバドミントン」や中西コーチのDVDを参考にして下さい。


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