スポーツにおいては、メンタルの強さに言及される場面はとても多いものです。
 
場合によっては、技術面やフィジカル面よりも強調されることもあります。
 


相手と競って勝敗を分ける場面など、緊張が高まるほどメンタルの強さがモノをいいます。
 
スポーツ選手にとっては不可欠の「メンタルの強さ」に関して、奈良岡監督の考えを紹介します。
 

◆目次
気持ちの負け=体力不足?
気持ちで負けないアドバイス 功大選手に
負け試合で選手の気持ちを折らないために
 
バドミントンバドミントンのメンタルトレーニングは日常生活で


バドミントン奈良岡監督 試合前の追い込み練習・確認作業


気持ちの負け=体力不足?

負けた選手の敗戦の弁として、
 
「気持ちで負けた」
「競った場面で引いてしまった」
「守りに入った」
「消極的になった」
 
といったコメントをよく耳にします。
 
これだけを聞くと、確かに精神面の弱さが出た、と感じられます。
 
こうした敗戦の後では、「精神面の成長が必要だ」と考えてしまうわけですが、奈良岡監督はちょっと違う考えを持っています。
 
監督は、メンタル面の弱さが出るのは、体力切れの影響も大きいと考えているのです。
(バドミントントマガジン2016年8月号94ページ)
 
疲労に伴って心が折れてしまい、あと一歩が出ない、自分のプレーができないというわけです。
 
どれほどのトップ選手にも体力の限界はあるわけで、それは「気合い」や「強い気持ちで」といったメンタルでどうにかなるわけではありません。
 
監督は「試合では練習の倍くらいの疲労度がある」としています。
 
それならばそれを想定し、試合中にメンタルを切らさないだけの体力を普段から養わなくてはいけません。
 
そして試合や大会では、疲労を少しでも回復するための栄養補給やケアの実践が大切になってきます。
 
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気持ちで負けないためのアドバイス

「気持ちで負けない」ためのコツや秘訣、ポイントはいくつもあり、各選手や監督が独自のやり方、方針を持っているものです。
 
(このコンテンツは、バドミントントマガジン2016年8月号94ページを参考にしています)
 

 
奈良岡監督の場合、「勝ちたい」ではなく「負けたくない」と思うこと と選手に指導します。
 
不思議なことに、「勝ちたい」よりも「負けたくない」と思うほうが選手が力を発揮するのだそうです。
 
こんなエピソードもあります。
功大選手が小学3年生で参加したABC大会でのこと。
 
決勝の相手は4年生で、試合の初めから体力的もキツく、中盤からはプレーができない状態でした。
 
奈良岡監督が「どうする?」と聞くと、功大選手は「勝ってあの優勝カップが欲しい」と答えました。
 
それに対する監督の答えは「あれは、負けたくないと思って頑張った人がもらえるんだよ」でした。
 
監督が試合を回想します。

すると功大は、ねばって勝って優勝。
 
「勝ちたい」と思うとオフェンス重視になって力んでミスをしたりしますが、「負けたくない」と思うと、ディフェンス重視になって、「意地でも取ってやる」という気持ちになったり、底力が湧いてくるものなのです。

 
この経験があるからか、功大選手の試合後のインタビューでは、「負けたくなかった」というコメントが多いのです。
 
もちろん、「絶対勝つ!」「前回の雪辱だ!」といった意識が効果的なケースもあるでしょう。
 
選手や場面に応じて「負けたくない!」「勝つ!」を使い分けるのもひとつの手ではないでしょうか。
 
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ところで、「負けたくない」が効果的とはいえ、力の差があまりに大きな相手に対しては、「負けたくない」と思うのも限界があります。
 
その場合、奈良岡監督はどのように指導するのでしょうか?下コンテンツに続きます。
 
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明らかな負け試合 気持ちを折らないための声かけ

あまりに力量差があり、勝てそうにない相手と競うケースは、どんな競技にもあるものです。
 

 
そんな試合では、選手のメンタルを保つのは大変です。
 
圧倒されているのが自分でもわかるので、「負けたくない」との意識も空しく、心が折れることもあります。
 
そんな時、奈良岡監督はどのように指導するのでしょうか?
 
(このコンテンツは、バドミントントマガジン2016年8月号94ページを参考にしています)
 
監督はまず、実力差があることを選手に伝え、いかに最後まで100%の力を出させるかを考えます。
 
そして「どうする?ラリー何回いける?」と聞き、選手が「5回」と答えたら、監督は「8回いこう」と少し上の数で返します。すると選手は100%の力を出すようになります。
 
その中で、ひとつでも通用する球があったり、「強い相手にもこれだけ戦えた」といった手応えを感じれば、次につながります。
 
疲れてくる後半になったら、「1球でも決めてやろう」ということもあります。
 
こうした声かけは、負けそうな試合でも、最後まで精一杯やるというスポーツマンシップを養います。単に勝敗だけでなく、試合では全力を出して精一杯やるという、選手としての中心を形成するのです。
 
 
奈良岡監督がジュニア選手の力を引き出す例をもうひとつ紹介します。
 

 
胸つけジャンプの記録が200回のA君と、100回のB君が一緒にトレーニングする際、奈良岡監督はB君に
 
「勝ったほうがいいと思うのではなく、A君に負けたくないと思ったほうがついていけるんじゃないかな?」
 
と声をかけます。
(バドミントンマガジン2016年8月号94ページ)
 
するとB君は、200回まではいかなくとも、180回くらいはできるようになります。
 
またランニング中も、足が止まりそうな選手に「いや~もう無理だね。疲れちゃってるもんな」と声をかけます。
 
すると選手は、「無理」=「負け」なので、「負けたくない!」と頑張るわけです。
 
「意地悪ないい方ですが(苦笑)、声掛け一つで、そして選手自身の意識を少し変えるだけで、限界を超えられるのです」と監督は語っています。
 
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