バドミントンの高橋礼華・松友美佐紀ペアは、2016年リオデジャネイロオリンピックで金メダルを獲得しました。
雑誌「バドミントンマガジン」2016年10月号で、”タカマツ”ペアの強さを、小椋久美子さんが分析されていました。
その記事のポイントを箇条書きにまとめて紹介します。
高橋礼華選手の強さ
◆体のバランス力
・体のバランスがしっかりしているので、狙ったコースにスマッシュを打ち込める
・体幹が強く、フットワークも良い
・体のバランスが良いのでスマッシュの質を落とすことなく、どんな体勢からでもコンスタントに同じ質のスマッシュを打てる
・球質やコースを変える判断力にも長けているので攻撃が常に安定している
◆スマッシュのコース
・たかはし選手のスマッシュは「切れ味鋭い」というより、ズーンと重く手元で伸びる感覚があり相手はレシーブしにくい
・打つコースが素晴らしいが、一発で決めようとせず、前衛の松友選手に打たせるスマッシュ、自分から攻めるスマッシュと打ち分けられる
・相手の特徴を見ながらコースを組み立てられるので、海外選手よりパワーが劣っていても、頭を使ったスマッシュや攻撃でポイントが奪える
・狙って打てるコントロール精度が世界トップクラスだけでなく、力の抜き方、タイミングの外し方などトータルの攻撃は世界一かも
松友美佐紀選手の強さ
◆鋭い読み
・相手のラケットの構え方、使い方、出してくるコースの傾向を読みとる力が優れているので、良いポジションに立ててどんな球にも対応できる
・相手の配球を読めるのでタッチが早くなる 対戦相手は、ラリーの体感スピードが他のペアよりも速く感じているのではないか
・前衛の松友選手が幅広く動くので後衛はカバーする範囲が小さくなるので体力的にも楽になる
◆前衛からのコースの打ち分け
・技術面で特筆すべきは、テークバックが小さくてコンパクトなスイングができること
・普通のプレーヤーはラケットを引く間にシャトルが近づくが、松友選手は引きが小さくスイングが鋭いうえに、シャトルをピンポイントでとらえる感覚に優れている
・相手の速いレシーブにも対応でき、自分の間合いでシャトルを出せるので、ネット前に落とす、プッシュを打つなどその場面で効果的なショット、コースを使い分けることができる
・あえてコート奥に打って”崩す”プレーもできるので相手からすると前後に、そしてスピードの緩急もつけられるので非常にやりにくいはず
強いペアとは?小椋さん解説 タカマツペアのスピード
ダブルスで最終的にポイントを奪うカギとなるのは、前衛です。
後衛のスマッシュに頼るペアよりも、ネットに近い前衛がしっかり決めるペアが決定力があり、強いダブルスといえます。
またダブルスにおける”スピード”には、ショットの速さだけでなくコンビネーション(二人の動き)の速さもあります。
高橋礼華・松友美佐紀ペアはこのコンビネーションの速さが抜群で、しかも試合の展開や相手の特徴によってスピードを変えることができます。
大きなラリーが続く展開では、スマッシュを打ってもなかなか決定打になりません。そんな時タカマツペアはスピードを上げたり、崩す球を使って事態を打開していきます。
レシーブが速い展開では松友選手が前衛で止めてリズムを変え、自分たちの攻撃では、一気にスピードを上げて最後まで決めきることも可能です。
こうした対応がどのペアに対してもできるのが、タカマツペアの強さの秘密といえます。
- PR:バドミントン上達革命(DVD2枚組)
埼玉栄男子バドミントン部・山田秀樹コーチに質問できる180日間のメールサポート付き(無料)です。 - 「試合ではいつも押されている」感じる選手は必見 ネット前の攻防
- 相手に読まれない、高度な打ち分け技術を身につける練習
- ダブルスの攻撃力アップに極めて効果的なノック練習
- 角度のついたスマッシュを打つ秘訣と練習法 これでダブルスの勝率アップ!
- ダブルスで勝つためにぜひ習得しよう!3つのリターンパターン
- ダブルスの強さを決定づける フロントコートの極意
- 相手を圧倒するための後衛の役割
- 相手を崩すための攻めのローテーション上達法
などが収録されています。
>>詳細はこちらから