人体の構成要素で最も多くの割合を占めているのは何でしょうか?

これはよく知られているように、60%を占める水分であり、その次に多いのはタンパク質です。

たんぱく質はアミノ酸の組み合わせ 種類による寿命の違いも

体の20%はタンパク質でできています。
 
この事実からわかるようにタンパク質は極めて重要な栄養素であり、英語「プロテイン」の語原はギリシャ語の「プロティオス(第一に大切なもの)」なのです。
 
タンパク質は20種類のアミノ酸が一列につながったもので、それが疎水性のアミノ酸を内側に、親水性のアミノ酸を外側にして丸まったものがタンパク質として機能します。
 

 
20種類のアミノ酸は以下のとおりです。

必須アミノ酸
ロイシン イソロイシン バリン リジン メチオニン フェニルアラニン スレオニン トリプトファン ヒスチジン 
 
非必須アミノ酸
アラニン アルギニン アスパラギン アスパラギン酸 グルタミン グルタミン酸 グリシン システイン セリン チロシン プロリン 

 
以上の20種類をいろいろ組み合わせて、タンパク質を作るのです。
 
といっても、それぞれひとつずつの組み合わせではなく、例えばロイシンを10個、イソロイシンを5個、バリンを8個・・・のように、各アミノ酸を複数で組み合わせるため、膨大な数のタンパク質が作られます。
 
上の例なら、それぞれ9個、5個、8個・・・になるだけで違うタンパク質ができるのです。   
 
「必須」の9種類のアミノ酸は、体内で生産できないので、食事で補給しなくてはいけません。
 

 
不足してしまうと、必要なたんぱく質が生成できず、心身に不調をきたすこともあります。
 
人間の体にはおよそ10万種類のタンパク質があると言われています。
 
各タンパク質の寿命には違いがあり、数分ごとに置き換わっているものもあれば、皮膚や血管を作るコラーゲンのように、10年以上の寿命を持つタンパク質もあります。
 
筋肉は毎日1.8%ほどが新陳代謝されていて、2ヶ月ほどで全てが入れ換わります。
 
(このコンテンツは雑誌Tarzan (ターザン) 2015年 3月26日号 No.668(Amazon)16~17ページを参考にしました)