ベンチプレスの記録を伸ばしたいと考えたとき、主にどこを鍛えるでしょうか?

(当たり前ですが)まず連想するのは胸、肩、腕といったパーツです。
 

 
それではこれらの部位だけを鍛えればOKなのでしょうか?
 
答えはNOです。
 
パワーリフティングの荒川大介・孝行選手が、著書「誰でもベンチプレス100kgが挙がるようになる本」でこの件について解説されています。
 
同書の18~19ページから、一部を抜粋して紹介します。
 
他のパーツを鍛える理由がわかります。(この本は参考になります!)

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誰でもベンチプレス100kgが挙がるようになる本

スクワットやデッドリフトを鍛えることによる相乗効果

胸や肩だけでなく脚や背中を鍛えるのが効果的なのは、荒川選手が経験しています。

数字を伸ばしていこうと考えるなら、ベンチプレスだけでなく、基本的なトレーニング種目を満遍なくおこなうことが大切です。
 
いわゆる「お肉」をしっかり動かし、しっかり鍛えるようなトレーニングをしていないと、どこかで頭打ちになってしまいます。
 
自分の体験談として、ベンチプレスの扱える重量が伸びた過程がどうだったかというと、ベンチプレスが伸びると同時にスクワットやデッドリフト、他の種目も伸びてきたという事実があります。
 
ベンチプレスに特化していたわけではなく、全体的なトレーニングをしていたからではありますが、満遍なく鍛えることによる相乗効果はあります。
 
全体的に伸びていくなかでも、ベンチプレスが伸びた時期があり、スクワットやデッドリフトが伸びた時期があって、いろいろな種目が伸びることによって、全体が底上げされていくイメージです。
 

それではなぜこのような相乗効果が生まれるのでしょうか?




全身を鍛えないと伸び悩む理由「弱い部分の発達に合わせる習性」

筋肉には、弱いところの発達に合わせようとする性質があるそうです。

ベンチプレスを多くやったからといって、極端にベンチプレスだけが伸びていくということはなかなかありません。
 
これには理由があって、身体は弱い部位があると、その弱いところの発達に合わせようとする習性があるからです。
 
背中を一切鍛えていないからといって、ベンチプレスがまったく伸びないというわけではないですが、弱いところに発達を合わせるという身体の習性を考えると、伸びづらくなるのは必然です。
 
より伸ばしていきたいと考えるなら、背中もそれ以外の部位も鍛えておいたほうがいいわけです。
 
胸や背中、肩やお尻、腕や足も満遍なく刺激を入れないと、結果的に伸び悩むことが多くなる。
 
これはベンチプレスだけでなく、トレーニングの大原則です。
 

ベンチプレス以外の種目をやることで、別の良い効果も期待できます。




他の種目も伸びることでトレーニング意欲が継続する

荒川選手は「伸びる種目があればモチベーションを保てる」としていて、このように解説されています。

満遍なくトレーニングすることは、肉体的な成長に加えて心理面でもメリットがあります。
 
たとえばベンチプレスと同じ胸を鍛える種目でも、ダンベルベンチブレスやナローグリップベンチプレス、インクラインベンチプレスなど他の種目をやっていると、ベンチプレスが伸びなくなっている時期でも、他の種目で重量が伸びたり、フォームが良くなったりすると、気持ち的に頑張りやすくなります。
 
いろいろな種目を少しずつやっていれば、そのうち一つが伸びなくても、他の一つが伸びれば楽しく、トレーニングのモチベーションを維持できます。
 

 
そうやってある程度いろいろな種目をやっていくことで、一年後には全体的に底上げができて、結果的にベンチプレスも伸びているという結果につながるでしょう。

筋肉だけでなく骨を鍛えることにもつながります。

基本的なトレーニングをしっかりこなしていけば、骨の強さもついてきます。
 
過度な重量で骨に負担をかけすぎたり、身体の使い方に固執しすぎて骨に負担がかからなかったりということがないようにしましょう。
 
第一章で触れているように、筋力を伸ばすためには、神経、筋肉、骨の3つが大事。筋肉をつけることと骨を鍛えることはほぼイコールなので、土台つくりのトレーニングで骨も一緒に鍛えましょう。

「誰でもベンチプレス100kgが挙がるようになる本」には、効果的な各種トレーニングが紹介されています。
 
参考にしてみてください。

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