前のページでは、バドミントンダブルス”タカマツ”ペアのひとり、高橋礼華選手の強さについて、藤井瑞希さんの解説を紹介しました。
 
このページでは、高橋選手のパートナー・松友美佐紀選手のプレイについて、藤井さんの解説をまとめます。

藤井さんは、松友選手の特徴として以下の二点を挙げています。
(このコンテンツは雑誌バドミントンマガジン 2016年11 月号30~31ページを参考にしました)

相手の癖やパターンから判断

前衛の松友選手の動きは「速い」と表現されます。
 
それを支えている大きな要因の一つが、鋭い読みと判断力です。
 
(例として)相手がバックハンドでとらえようとした球に対して、「前に来る」と読んで反応、ステップを踏んで前に動き出す。
 
相手の力量も含めた「読み」で、「前に返球してくる」と判断します。
 
この場合の相手の返球がロブだった場合でも、後衛の高橋選手が打てるという、パートナーに対する読みと信頼もあってのプレイです。

ネット前でのラケットの使い方

鋭い読みから、シャトルが前にくると判断。
 
ネット前に入る選択をした松友選手は、ラケットをしっかり立てて前方へのステップを開始。
 
これにより対戦相手は、
 
・プッシュを打たれるのか
・前に落として来るのか
 
で迷いが生じて、足が止まってしまいます。
 
そこを見逃さず、松友選手はサイドにプッシュ。
 

 
バドミントンは、シャトルがラケットに当たった瞬間に動き出すのがセオリーです。
 
しかし松友選手の場合、このセオリーよりワンテンポ速く動き出します。これは相手の動きを予測する能力が高いからこそ可能なプレーです。

前衛でプレーする方に参考にしてほしいのは、トップ&バックになるタイミング。
 
その一つが、ここであげた「相手がバックハンドで”つなぎの球”を打ってきたとき」です。このような場面では、勇気を持って前に出ましょう。
 
また、相手のラケットがネットの白帯より下にあるとき、スマッシュのフォームではないときも、思いきって前にでるチャンス。
 
相手のラケットに当たるちょっと前の決断力が、ダブルスの前衛には必要です。
 
仮にラケットに当たってから前に出ればロブを上げることになり、守勢に立たされてしまいます。
 
「後ろに抜かれたらどうしよう」という不安はありますが、そこは後衛との信頼関係が大事。日々の練習で呼吸を合わせていきましょう。

藤井さんは前衛のチェックポイントととして、
 
・相手のフォーム
・打点
・面の向き
・グリップの握り など

 
を挙げています。
 
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