当サイトでは、対立する主張をいくつか紹介しています。

・投げ込みする・しない
・送りバントする・しない
・ヘッドスライディングする・しない

などですね。

こうした対立はバッティングやピッチングなど、個々の技術においても見られます。

大田泰示選手の「3つの邪魔」と対立する「肩」のアドバイス

平成24(2012)年3月9日付けの東京スポーツ新聞に、まさにその典型のような記事がありました。

記事では、入団四年目の大田泰示選手が、不振のバッティングで試行錯誤を繰り返している件が伝えられていて、評論家・駒田徳広氏の大田選手へのアドバイスが紹介されています。
 
駒田氏は、まず大田選手の”重大欠陥”を指摘します。

まず彼は「3つの邪魔」でうまくいっていない。
 
それは190センチ近くある大男で、かつ右打ちで、打ったら時計と反対回りに走らないといけないということ。
 
それを確認してから打撃の形をつくらないといけない。

バッター

大田選手は原監督から左肩を開かず、センター方向にライナー性の打球を飛ばす」ことを徹底的に指導されました。
 
しかし駒田氏のアドバイスは、これと真っ向から対立しています。

肩を開かないことを意識しすぎると、腰を目いっぱい回転させることを忘れてしまう。
 
しかも腰を回し切ってそのまま一塁に走れる左打者と違って、右打者は回し切って体勢を戻さないと一塁に行けないから、その意識もあって余計腰を回さない。
 
その上、大男でリーチも長いから、インコースのボールになるとさらに打ちづらい。

肩を開かないように、と意識しすぎることで打撃が窮屈になり、体を大きく使ったスイングができなくなっている、というわけです。
 
それではどうすればいいのでしょうか?

「上から叩く」は間違い?駒田氏の経験 異なるアドバイスへの対処は

駒田氏が提案するのは、プロ3年間で凝り固まった固定観念の”解除”です。

バットを寝かせて、オープンに立つ。
 
そしてアウトステップして右中間にホームランを打つイメージで思い切り振る。
 
そこから始めるとボールの見え方も変わってきて「これならライトにも簡単に打てるな」というのがつかめる。

バッター

簡単にまとめると、肩が開いた状態から振り抜くことで「バットの内側から出る感覚」を作り直す、ということです。
 
原監督の教えとは相反するこのアドバイスは、駒田氏の現役時代の経験から出てきています。

俺も「上から叩く」「バットを最短距離で出す」「手首をコックしてセンター方向に打つ」という教えが固定観念になっていた。
 
でもある時、青田昇さん(巨人OB)から
 
上から叩くんじゃなくて、コックせずバックスイングを大きく取って、どこでもいいから打ち返せばいいんだ。
 
弓矢だって引かないと飛ばない。まずしっかり弓を引いて飛ばしてみろよ!」
 
って言われた。
 
それで固定観念を解除した時に一発でレギュラーになった。

こうして対立したアドバイスは、受ける選手からすると「どっちを採用すればいいのか?」と迷ってしまいます。
 
これをどう判断するかは、当サイトとしては選手自身で試してみるしかないと考えています。
 
上半身や下半身の力、柔軟性、動体視力、さらには得意な(苦手な)コース、球種など、選手それぞれで条件が違いすぎるからです。

例えば、イチロー選手が誰かに「ヒットを打つためのコツ」をアドバイスしたとしても、それがある選手の打率を上げるとは限りません。
 
アドバイスの内容にもよりますが、そのまま取り入れてもうまくいかないケースも意外と多いはずです。
 
それは単純に、その選手はイチロー選手ではないからです。
 
とはいえ、誰かからのアドバイスは一度は試してみる価値はあるでしょう。スランプに陥っていてる時は特にそうです。
 
何かを変えるのは勇気が要りますし、「あれこれ取り入れすぎてわけがわからなくなる」と混乱してしまうケースもあるのは承知しています。
 
しかし当サイトとしては、「外部の意見に全く耳を貸さない」よりも、「周囲からのアドバイスを少しは試してみる」のが良いのでは?と考えています。

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