ランナーに発生しやすい脚部・足部のケガをまとめています。
原因としてはオーバーワーク、走り方のクセなどがあります。
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シンスプリント 初心者ランナーに多い
脛骨の内側、下から三分の一から二分の一の範囲が慢性的に痛む症状をシンスプリント(Shin splints 日本語では脛骨過労性骨膜炎)と呼びます。
走行時の着地、急停止や切り返しといった動作で足の土ふまずが下がり、下腿三頭筋の筋膜と脛骨の骨膜の連結部が継続して張力を受けて損傷することで起きます。
足のアーチが低い(あるいは偏平足の)ランナーや、初心者ランナーに発症しやすいとされています。
脛の疲労骨折と症状が似ていますが、シンスプリントは痛みの範囲が広く、痛みの箇所が限定的でないのが特徴です。
脚のオーバーユースが主な原因なので、走りこみをしばらく休む、あるいはインソールを交換して土踏まずの低下を防げば症状は緩和されます。
どうしても走る必要があるなら、運動後の入念なストレッチ、15分ほどのアイシングなどのケアを施しましょう。
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梨状筋症候群 臀部周辺のストレッチで予防を
梨状筋はあまり聞きなれない筋肉ですが、近年はこの部位に関わるケガが増加しています。
梨状筋は、臀部の深い位置にあり、股関節を外側に回す働きを持っています。
梨状筋の下側を通る坐骨神経を梨状筋が圧迫して起きる症状が梨状筋症候群です。
臀部から大腿部の後面にかけて、痛みやしびれ、重さなどを感じたら、梨状筋症候群が疑われます。ランニング中に発生したら、いったん走るのをやめましょう。
梨状筋症候群の発生メカニズムは、現在ではよくわかっていません。梨状筋の柔軟性が失われると、発症リスクが高まるという見方が有力です。
そのため、梨状筋を含めた臀部周囲のストレッチが予防・対策に有効です。
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腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)O脚気味のランナーは要注意
腸脛靭帯とは、大腿部の外側を覆う膜状の組織です。大腿筋膜張筋とつながり、骨盤側面前方に位置しています。
下部が膝下の脛骨に付着しているため、走行中は膝の曲げ伸ばしによって突出する大腿骨と衝突や摩擦を繰り返します。
これが過度になると腸脛靭帯炎が発症します。
O脚気味のランナーや足の外側で体重を受けるランナーは、腸脛靭帯炎のリスクが高まります。
膝を伸ばす時に外側が痛むようなら、しばらくの間走る距離を減らし、ランニング後はアイシングを行いましょう。
また、大腿部や臀部の外側に張りを感じたらストレッチを行い、柔軟性を高めるのも効果的です。
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鵞足炎(がそくえん)発症したら安静第一
鵞足とは、ガチョウの足です。
膝の内側には、内転筋やハムストリングスなどの筋肉につながる腱が集中して付着しています。この部分はガチョウの足に似ているので、鵞足と呼ばれます。
ここに大きな負担が繰り返しかかると、腱と骨あるいは腱同士が摩擦して炎症が起きます。
鵞足炎になると、膝の内側から後ろにかけて引っかかる、または擦れるような痛みが起き、腫れを伴うこともあります。
日常生活でも階段の上り下りが苦痛になり、悪化すると安静時にも痛みが発生します。
対策としては、何よりも安静が優先されます。
運動は控え、アイシングを行ったり消炎鎮痛剤を使うことで炎症を鎮めましょう。数週間での治癒が見込まれます。
ハムストリングスの疲労も原因のひとつなので、ストレッチで柔軟性をキープしましょう。
ご当地マラソンの盛況ぶりを見てもわかるように、市民ランナーの数は大幅に増加しています。
比例してランナーのケガも増えています。適切な知識と対処法を身につけてランニングを楽しみましょう。
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