日本人選手がスキーの滑降や陸上の短~中距離といった種目で外国の選手になかなか勝てないのはなぜでしょうか?
日本大学大学院総合科学研究科の林成之教授によると、それは腸腰筋(ちょうようきん)が弱いから、だそうです。
腸腰筋は「腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉群の総称」で、インナーマッスルとして有名な大腰筋も腸腰筋のひとつです。
その他に小腰筋、腸骨筋があります。
日本人は欧米人より腸が1メートルも長いため、胴長体型になってしまいます。すると背骨・骨盤と太股の骨をつなぐ腸腰筋が細長く、弱くなってしまうのです。
(管理人注:日本人と欧米人の腸の長さは変わらない、という主張もあります)
腸腰筋の弱さから、日本人アスリートは欧米人に比べて・・・
・太股が上がらず、ピッチ走法になってしまう
・跳ねるように走れない
・膝の先に重心がかかってしまい、靱帯に負担がかかる
・・・といったハンデを負うことになります。
よって日本人アスリートの場合、腸腰筋をいかに鍛えるかが重要なポイントになるわけです。
水泳の北島康介選手やスキーの上村愛子選手、400m走の高野進選手は日本人でも例外的に強い腸腰筋を持っていました。
特に高野選手は一般日本人選手の三倍程のサイズがあったそうです。