T1Park magazineに、熊本西高校ラグビー部 門脇永紀監督のインタビューが掲載されていました。
 
部の組織改変や、門脇監督が練習において意識していることなど、一部を抜粋して紹介します。
 
このコンテンツはT1Park magazine 2017年秋号50~51ページを参考にしています。

(T1Park magazineは、熊本の寺原自動車学校が発行するローカル誌です)

練習で重視したこと

・今年の県総体優勝、おめでとうございます。まずは総体、そして九州大会を振り返っての近況を教えて下さい。
 
門脇 今年は「基本中心の練習」を、特に重点的に行っていました。たとえば試合で相手とぶつかる場合、正面からではなく体の芯をずらしてぶつかることが多い。そんな場面を想定した実戦的練習ももちろん大切ですが、私たちはあえて、正面からぶつかりタックルする練習も重視していました。ラグビーに必要な「勇気」「タフさ」を養うには、基本に立ち返る必要があるのではと。
 
その甲斐あってか、総体ではディフェンスの弱点が改善されているなど、成長を実感しました。九州大会は初戦敗退でしたが、強豪相手に前半をこちらのリードで終えるという、思った以上の結果を見せてくれました。そんな良い流れを今後を担う部員たちにも継承し、さらなる結果につなげていきたいと思っています。
 

キャプテンではなく”リーダー”を

・門脇監督は2017年4月からチームの組織に大きな改変をもたらしました。そんな西高ラグビー部の特長を教えてください。
 
門脇 これも今年4月から始めたことですが、「キャプテン」という役職をなくしています。代わりに全体の統治者、さらに学習リーダー、健康管理リーダーといった分野ごとのリーダーを設けるなど、ある種会社のような組織にしています。
 
それというのもこれまで、特にこの時期(花園の県予選前)になるとキャプテンが大変で・・・プレッシャーを一人で抱え込んでしまったりですね。またリーダーそれぞれに責任を持たせることで、受け身な傾向のある部員たちがもっと主体的に活動する、そんな部にしたいという狙いもありました。
 
前述の総体と九州大会を見た限り、そのねらいは当たってきていると思います。
 

 
また専任ヘッドコーチの協力を得て、パワーポイントでグラフィカルな資料を作ったり、試合を撮影した動画を編集して見せたりと、なるべくビジュアルでポイントを共有するようにしています。
 
と言うのも今の若者は、「見るのは得意、聞くのは苦手」な傾向があるんですね。
 
ですからラグビー部が持つ「昔ながらの体育会系」というイメージに反して、なるべく現在の、現実に即した運営を心がけているわけです。
 
そういった点も、ウチの特長と言えるかもしれませんね。まあ古いイメージ通り、監督はよく怒鳴っていますが・・・(笑)。

門脇監督の信条

・指導者として大切にしていることを教えてください。
 
門脇 「良き人であれ、良き生徒であれ、良き部員であれ」・・・私が監督になってからの部訓です。
 
ラグビーももちろん大切ですが、その前に西高の生徒であることを意識して欲しい。さらには一人の人間として、いずれは社会人として、「正しくあること」を大切にして欲しい、そんな思いを込めています。
 
ですからラグビー以前にまず、清掃や挨拶など日常の基本的なことをきちんとするよう指導しています。私は保健体育の教師でもありますが、その授業でも同様のことを心がけています。
 

 
またそういう日常のことが、スポーツなどいろんなところに表れたりするもんですよ。たとえば掃除をサボる生徒は、試合でもいざという時、逃げ腰になってしまったりする。
 
ラグビー同様「基本を大切にすること」は本当に重要なんだな、とあらためて実感します。

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