このコンテンツでは、東京国際大学女子ソフトボール部・三科真澄監督のバッティング練習法を紹介しています。
 
グリップ、スタンスといった基本の他、各種スイング練習法をまとめています。

(このコンテンツは三科監督の著書「ソフトボール 超実戦的練習ドリル 差がつく練習法」(Amazon レビューあり)の10~21ページを参考にしています)

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北京オリンピック金メダリスト、東京国際大学女子ソフトボール部監督 三科真澄監修
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三科真澄監督 バッティング・スイングのポイント

まずは基本中の基本、グリップとスタンスについて。
 
何はなくとも、これができなくてはスイングできません。
 
グリップ
グリップエンドに小指をかけると手首の可動域を広く使えるようになり、バットのヘッドがきかせてスイングスピードが上がります。
 
バットが重く感じられるならグリップエンドを余らせる握りを試してみましょう
 
スタンス
スクエアが一般的ですが、オープン、クローズにも利点があります。オープンはボールが見えやすくなり、内角を広く待てるようになり、クローズは体の開きを抑えたスイングができます。
 

バッティングの軸の作り方

バットは腕で振りますが、腕力だけでは鋭いスイングはできません。
 
素振りのバットの遠心力を利用して前足を軸に、拇指球で回転してみましょう。この軸がぶれると力が入らなかったり、頭が動いてしまいます。
 
頭から前足まで一本の軸を作ってスイングしましょう。
 
遠心力をうまく使わないと、最初の位置に戻れません。フォロースルーを大きくとり、バットの勢いを止めずに回りきりましょう。
 

ステップしながらスイングで軸を作る

ファウルラインなどの直線に沿って歩き、ステップに合わせてスイングする練習法もあります。
 
ラインにつま先をそろえて立ち、横歩きのようにステップし、「イチ、ニ、サン」の「サン」のタイミングでスイングするのです。
 
ウォーキングすると「サン」で自然に前足に重心を乗せられます。軸がうまく作れない場合、この練習を試してみましょう。
 
実際のバッティングでは歩きませんが、タイミングの取り方は同じです。ピッチャーの動作に合わせて「イチ、ニ、サン」を心の中でカウントしながらスイングしてみましょう。

各種スイング練習法

三科監督は独自のスイング練習法を行っています。
 
一部を紹介します。以下は全て右打者を想定しています。

ライズ打ちのスイング練習

バットをリードする左手でバットを立てて持ち、ピッチャー側(前方)に回転させます。
 
2~3回転させたら、バットを握った左手を右側へ移動させて両手で握ってトップを作ります。バットの先端には上向きの慣性が残っています。
 
流れを止めずにスイングするとバットの先端が上から出てきます。自然にヘッドを立てたスイングになります。

ドロップ打ちのスイング練習

左手でバットを立てて持ち、上とは逆にまずキャッチャー方向(後方)に倒して回転させます。
 
2~3回転させたら、バットを握った左手を右側へ移動させて両手で握ってトップを作ります。バットの先端には下向きの慣性が残っています。
 
流れを止めずにスイングするとバットの先端が下から出るようなスイングになります。
 
前のヒジが開きやすいのでしっかり締めるように注意しましょう。
 

片手でのスイング練習

通常の素振りと同じようにバットを構え、どちらかの手を離し、その手をへその辺りへ軽く置きます。
 
腹筋を引き締めながら片手でスイングします。反対の手も同様にスイングします。
 
この練習では、左右の手の役割をしっかり意識しましょう。
 
右打者の場合、右手はミートの瞬間にボールを押し込むパワー、左手はグリップエンドでバットの軌道をコントロールする役割があります。
 
片手でスイングするので腕や手首への負担は大きくなります。最初は無理をせず、バットを短く持って行いましょう。

チューブを使ったスイングでリスト強化

バットにチューブを巻き付け、打者の後方でチューブの端を持ってもらってスイングします。
 
ミートポイントでゴムが十分に伸びきる位置で静止し、手首を使ってヘッドを水平に前後させます。この動作でリストを強化します。
 
ボールはバットの反発でも飛びますが、ミートの瞬間に手首を使ってバットを押し込むとさらに強い打球が打てるようになります。
 
後ろの腕(右打者なら右腕)のリストをしっかり利かせるよう心がけます。
 
チューブをある程度伸ばした状態からスイングを始めたり、太いチューブを使うことで負荷を上げることができます。レベルに応じて調節しましょう。

連続スイングでリスト強化

へその高さに投げられたボールを、ネットに向かって打ちます。
 
打ち終わるか終わらないかのタイミングで次のボールを投げます。打者はすぐに構え直し、休まずに次のボールを打つ動作を繰り返します。
 
速いスイングを繰り返すには、上半身の鋭い回転が欠かせません。そのためには、下半身を安定させて、上半身と連動させる必要があります。
 

 
この際、バットを振った勢いを止めずに、頭の上で回すようにするとスムーズに構え直すことができます。連続してスイングしますが、トップの位置が変わってはいけません。トップは常に一定の位置をキープします。
 
下から投げられたボールが落ち始めてから打つのではなく、ボールが上がりきった瞬間に最高地点で打つのが理想です。
 
ボールを投げる選手は、バッターと呼吸を合わせてタイミングを合わせましょう。テンポが速すぎても遅すぎてもダメで、常に同じ高さに投げるのがポイントです。

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北京オリンピック金メダリスト、東京国際大学女子ソフトボール部監督 三科真澄監修
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