走り始めたばかりの初心者ランナーは、かなりの高確率で膝が痛くなります。
 
膝は多くのスポーツで傷めやすい個所だけに、不安になるものです。


 
「Japanマラソンクラブ」の牧野仁さんによると、初心者ランナーの膝が痛くなるのは、主に二つの理由があるそうです。
 
(このコンテンツは雑誌「ターザン」2015年10/22号(Amazon)55ページを参考にしています)

膝周辺の筋肉への負荷が大きすぎる

まずひとつ目は、膝周辺の筋肉への負担です。
 
普段ほとんど歩かないような人がいきなり走ると、それが3km程度でも脚の筋肉には大きな負担がかかります。
 

 
太腿やふくらはぎが酷使されると硬くなります。すると、膝の皿の骨とつながる部分が引っ張られ、膝の痛みが発生するのです。

膝への過度な負担

もうひとつの理由は、膝を伸ばしての着地による膝への過大な負担です。
 
初心者のうちは、足を前に進めようとの意識が強くなるあまり、膝が伸びきり、ベタ足で着地する傾向が強くなります。これでは膝への衝撃が大きくなり、相当な負担がかかるのです。
 

 
これを防ぐには、膝を伸ばすだけでなく、後方への屈曲も意識して着地を柔らかくする必要があります。屈曲を意識すれば、伸展での着地によるブレーキ作用も軽減できます。
 
また、つま先の向きもポイントです。
 
つま先を足裏側に曲げるのを「底屈」と呼び、初心者のベタ足はほとんどがこの状態です。これでは脚の負担が増し、膝痛リスクも上がります。(つま先を脛の方向に曲げるのは「背屈」と呼びます)