「健康維持のためには、体重1kgあたり1gはタンパク質が必要」とはよく言われます。
筋肉を酷使するアスリートなら、その1.5倍(体重1kgあたり1.5g)のタンパク質を摂取すべき、とされています。
たんぱく質のとりすぎはどれくらい?
それでは、タンパク質はどれくらいで「とりすぎ」なのでしょうか?
どんな栄養素でも、とりすぎは健康に悪影響を及ぼします。
タンパク質でも同様で、過剰摂取量には諸説ありますが、雑誌「Tarzan」(ちょっと昔の記事ですが)では
「体重1kgあたり2.0g以上の摂取は控えるべき」
としています。
まず摂取しすぎるとカロリー過多になり、肥満リスクを上げてしまうことが理由のひとつ。
もうひとつの理由は、過剰なタンパク質の代謝は肝臓と腎臓に負担をかけることが挙げられます。
タンパク質分解の過程で発生するアンモニアは体に有害であり、肝臓で無害な尿素に変換されます。
その後尿素は腎臓を経由して尿と一緒に体外へ排出されます。
タンパク質を大量に摂取すると、この処理プロセスが増えるので、肝臓と腎臓のオーバーワーク・過労を招いてしまいます。
これが長期継続すると臓器が機能不全を起こすことも。
糖尿病などで腎臓機能が低下した人がタンパク質摂取量を制限するのは、腎臓への負担を軽くするためです。
ただ、たんぱく質の処理能力には個人差があり、「限界量」にも諸説あります。
体重1kgあたり4.0g摂取しても問題ないとの主張もあります。
(雑誌Tarzan 2015年 3月26日号No.668(Amazon)18~19ページを参考にしました)