このコンテンツでは、東京国際大学女子ソフトボール部・三科真澄監督のピッチング強化練習法について紹介します。
球速アップや回転力アップを図るトレーニングなどをまとめています。
(このコンテンツは三科監督の著書「ソフトボール 超実戦的練習ドリル 差がつく練習法」(Amazon レビューあり)の54~57ページを参考にしています)
ピッチング力向上のための練習
ボールのスピードを上げる練習法、強い回転をかける練習法を紹介します。
球速アップのための練習法
塁間程度(約18m)離れて、投手はピッチングフォームでキャッチボールをします。
この際、ボールは低い軌道で投げます。目安としては、ボールが山なりになっても頭よりも下をキープするくらいの軌道です。
この練習のように、実際のピッチングよりも長い距離を投げると、ダイナミックで大きなフォームが身につきます。
下半身を使って投げるので引きつけも良くなり、球速アップが期待できるのです。
塁間の距離が遠すぎる場合、15mほどの距離から始めても問題ありません。無理して投げてフォームが崩れたり、肩を傷めては台無しです。慣れてきたら少しずつ距離を伸ばしていきましょう。
強い回転をかける練習
大きなフォームの遠投し、ボールに強い回転をかけられるようになるための練習です。
50m程度離れて、下手投げでキャッチボールをします。40度くらいの角度を目安にして、山なりのボールで遠投しましょう。
滞空時間が長くなるので、ボールの回転を確認しやすくなります。自分のスナップが正しいかどうかをチェックしましょう。ライズボールのバックスピン習得には特に役立ちます。
通常のピッチングと全く同じフォームでは届かないので、下で紹介しているウォーキング投げと組み合わせるなど工夫して、全身を使った大きなフォームで投げましょう。最初は無理をせず、短い距離からは始めて構いません。
いろいろなピッチング練習法
三科監督が推奨する、その他のピッチング練習法を紹介します。
歩きながら投げる
ネットやキャッチボール相手に向かって、イチ、ニ、サンのリズムで歩きながら投げます。
投げ込みの前や試合前のウォーミングアップにピッタリです。いつものプレートからの投球よりも全身を大きく使うので、準備運動や肩慣らしに効果的なのです。
この練習では、ウォーキングと腕の動きを連動させやすいので、ピッチングに必要な前方への重心移動を自然に身につけられます。
ネットに対して投げれば一人でもできますし、投手同士で投げればお互いにアドバイスできます。上で紹介した遠投をすれば肩やスピンの強化にも役立ちます。
タオルを使ったシャドウピッチング
実際にボールを投げる時と同じフォームでタオルを回します。シャドウピッチングではよく知られた方法ではないでしょうか。
一人でできますし、ボールほかの器具も使わないので手軽にフォームをチェックできます。タオルの重さを感じながら、腕の振りを身につけましょう。
動作の最初から最後まで力を入れていては、スムーズなフォームはできません。振り上げる時に力を入れて、振り下ろしでは力を入れず、腕のしなりと振り上げた勢いを利用してフォロースルーします。
タオルは端を1~2回結んで団子を作り、これを握ります。実際のボールよりは小さいですが、人差し指と中指を使って握りを確認します。軽すぎると感じるときはタオルを濡らしてもOKです。
PR:ソフトボール守備の極意 三科真澄監修
三科監督のメールサポート付きです。