落合博満さんが、著書「決断=実行」で、三冠王にこだわった理由を解説されています。
大谷選手の今後の野球人生についても言及があります。
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決断=実行
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同書の189~191ページから一部を抜粋して紹介します。
落合博満さん 三冠王にこだわった理由 通算本塁打・安打数は…
三冠王を目標とした理由は、落合さんがプロ入りした年齢も関係しています。
私たちの世代は、プロ野球で成功することの定義を、規定投球回数や規定打席に到達する、すなわちレギュラーになることだと考えてきた。
そして、100勝より101勝、100本塁打より101本塁打をマークした人が優れていると見ている。
そんな中で、私が三冠王にこだわったのは、プロ入りが26歳になるシーズンと遅く、通算本塁打では王貞治さんの868本、通算安打でも張本勲さんの3085本には到底追いつけないと思ったから。
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落合さん自身もこの選択に納得しています。
三冠王ならば、3回獲得すれば、2回の王さんを抜いてトップに立てると考え、実際に3回手にすることができた。
3つの打撃タイトルを独占する醍醐味を知り、その後も三冠王だけを狙ってプレーを続けた。
本塁打や打点を稼ごうとすると、どうしてもボール球を打ちにいき、打率を落としてしまうことがある。
今になってこの頃を振り返り、「おとなしく首位打者だけ獲っておけばよかったかな」と思うこともあるが、3つを揃えなければ意味がないと考えていた当時を後悔することはない。
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大谷選手に対しては「独自の野球人生を」
落合さんは、自身と同じように大谷選手も独自の感性を持っていると考えています。
タイトルはひとつ手にするのも大変なものだが、それを3つ揃えなければ意味がないと考えるのは、三冠王を経験した私ならではの感性といえる。
そんな私も、先輩や同世代の選手から「変わり者」と言われたことがある。
だから、40歳以上離れた大谷が何を考え、どんな感性を持っていようと不思議ではない。
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そのため大谷選手にも「オレ流」を勧めています。
「プロでも投げて打って、両方ともやっていきたい」
その大谷独自の感性や価値観を、世代の違う私が「君は投手としての才能がずば抜けているのだから…」と、私の感性で否定することも意義を唱える必要もないのだ。
私は私の野球人生を歩んできた。
大谷も、自分がこうだと思う野球人生を突き進んでくれればいい。
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